まず「超音波」とは、高い周波数の音波のことです。 超音波は、人間の耳には聞こえません。 そして、「超音波検査」とは、体内に向けて超音波を当てると、骨や組織に当り反射波が起こります。 その反射波が、体の中の様子を画像として表します。 その画像によって、病気や異常が無いかなど見ることができるのです。 超音波検査は、「肝臓」「胆のう」「腎臓」「すい臓」「子宮」「卵巣」などいろいろな臓器を調べるのに用いられています。 超音波検査は、痛みや体への影響などはありません。 本来画像は、断面(平面)で表す検査法でした。 現在は、他に新しい方法があります。 それは、「3次元(3D)超音波」や「超音波ドプラ法」です。 3次元(3D)超音波・・・画像を立体的に表示します。 超音波ドプラ法・・・血流の状態を色分けしたり、波形で表します。...
超音波検査法は、妊娠中の健康診断に使われます。 日本では、画像を立体的に表示する「3次元超音波診断装置」は、あまり普及していません。 断面で表す診断装置は、ほとんどの産婦人科にあります。 そして、「超音波専門医」の資格制度もあります。 さらに、臍帯の血流の状態などもわかる「超音波ドプラ法」という検査法もあります。 そのため、胎児の状態、胎盤や子宮の状態を詳しく、早い時期から経過を見ることができるようになりました。 およそ20年前は、胎児の病気や異常は、生まれてからでないと分かりませんでした。 しかし現在は、妊娠中に早期発見することができます。 そして、状態によっては帝王切開で取り出したり、体内で行う胎児治療を行います、 早期に治療ができるようになったことで、胎児の命を救えることも増えてきました。...
超音波にて検査すると、胎児の頭の大きさなどが分かります。 そして、分かった頭の大きさなどから推定体重が算出されます。 個人差がありますが、胎児は通常、一定の範囲内で体重が増えていきます。 検査によって算出された推定体重が、通常の範囲内より下回ったり、上回ったりするときは発育異常の場合があります。 胎児の推定体重が、通常の範囲内より下回ったり、上回ったりした場合は、次のような治療を行います。 <胎児の推定体重が、通常の範囲内より下回っている場合の治療> 健診の回数を増やします。 場合によっては、入院をして経過を注意深く観察します。 経過しても、推定体重が増加せず、早期の段階で胎児を救えるようであれば、帝王切開をすることもあります。 <胎児の推定体重が、通常の範囲内より上回っている場合の治療> 妊婦自身が糖尿病にかかっている可能性があります。 そのため、妊婦自身の健康状態を調べます。 そして、糖尿病の治療をすることもあります。...
先天性形態異常には、いろいろ種類があります。 その中の1つに「臍帯ヘルニア」というものがあります。 臍帯ヘルニアとは、胎児の腹壁が不完全なことにより、肝臓や腸などの内臓が臍帯の中に入ってしまい、腹部から脱出してしまうことです。 その臍帯ヘルニアに気づかず、普通分娩をすると胎児の命に影響を及ぼすこともあります。 狭い産道を胎児が通るときに、肝臓や腸が損傷してしまう可能性があるのです。 超音波検査で臍帯ヘルニアが見つかったときは、帝王切開により、胎児を取り出します。 その後、すぐに手術をして脱出している内蔵をは腹腔に入れます。 現在、超音波を使用して、胎児の先天性形態異常をどこまで調べるかなどは、特に定められていません。 ですから、医療機関によって検査内容が違います。 埼玉医科大学総合医療センターでは、検診ごと超音波検査をして、胎児の状態を確認します。 特に妊娠18?20週の間は、重要な臓器(脳・心臓・肺・背骨)などが正常に形づくられているか詳しく調べます。...
胎児の状態を見るために「超音波診断装置」があります。 その超音波診断装置で胎児と子宮の様子を見ます。 そして、胎児の病気などを発見することができます。 さらに、病気によっては治療することもできるようになりました。 2つの胎児治療について説明します。 <胎児輸血> 幼児がかかりやすい「伝染性紅斑(りんご病)」に妊婦が感染すると、胎児に影響を及ぼす危険性があるため注意が必要です。 妊娠24週未満の時期に感染すると、胎児にウイルスが感染して、重い貧血を起こすことがあります。 重症になると、子宮内で死亡することもあります。 治療法としては、輸血をします。 超音波の画像を見て、妊婦の腹部から直径2?3mmの臍帯の血管に針を刺して輸血をします。 <胸水治療> 胎児の胸に水が溜まってしまうことがあります。 胸に水が溜まってしまうと、肺が圧迫されて肺が十分に育ちません。 そして、生まれてから呼吸ができなくなってしまいます。 この場合の治療法は、とても細いチューブを胎児の胸に埋め込みます。 そうすることで、水はチューブを通り、羊水の中に流れ出ます。 その後、肺は育つようになり、生まれた後チューブを抜きます。...